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デング熱にも注意!
蚊やダニなど子どもの虫さされ

文章:門田 麻里(All About「湿疹・皮膚炎ガイド」)


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熱くなると気になる虫さされ。近年注目されている感染症のデング熱やジガ熱は、蚊が原因となっているため屋外での対策は特に注意が必要です。今回は、虫に刺されないための予防策や、刺された場合でも症状を軽く抑えるための対処法についてご紹介します。

気温が高くなり、外遊びが気持ちの良い季節になりました。子どもには思いっきり外遊びをさせたいところですが、この季節は虫の活動期でもあります。

昨今、デング熱、ジカ熱といった蚊が原因の感染症が流行し、二次感染の恐れもあることから、外遊びの際の虫さされにはいっそう気を付けたいものです。今回は、虫に刺されないための予防策や、刺された場合でも症状を軽く抑えるための対処法についてご紹介します。

他人事ではない!危険な虫さされ

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夏になると多くなる虫さされ

近年、熱帯や亜熱帯で流行する感染症を耳にする機会が多くなりました。「デング熱」や「ジカウイルス感染症(ジカ熱)」はいずれも蚊が媒介する感染症で、中南米を中心に感染が拡大していますが、日本国内もまったく無関係ではないようです。

2014年の夏には、69年ぶりに国内でデング熱の感染例が報告されました。このように、海外で流行する感染症がいつ日本で流行しても不思議ではありません。しかも、蚊が媒介する感染症に対して、今のところ有効な予防策は「蚊に刺されないこと」なのです。今年の夏には流行地域へ渡航する人も増えると予想され、さらなる注意が必要となります。

そして、このような特定の感染症に注意を払うことは、身近に起こる虫さされ対策においても有効です。気温が高くなると、肌を露出して屋外で過ごす時間も増え、さまざまな虫に刺される機会も増えていきます。まずは、身近で起こる虫さされではどのようなものがあるのか、あらためて確認してみましょう。

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日常でよくある虫さされ

春から初秋は虫の活動期で、虫さされに遭う機会が多くなります。身近な場所に生息し、虫さされの原因となりやすい虫として、蚊やダニ(「梅雨に急増!ダニ刺されの被害と正しい対処」)、ノミ、ブユ(ブヨ、ブト)などが挙げられます。

虫さされがやっかいなのは、発赤やかゆみ、腫れなどの不快な症状が生じることでしょう。これらの皮膚トラブルは、虫が皮膚を刺す際に注入する毒成分や唾液腺物質に対し、身体がアレルギー反応を起こして起こるものです。

アレルギー反応のうち、「即時型反応」は、虫に刺された直後から症状が現れ、数時間でおさまりますが、「遅延型反応」は、虫に刺された1~2日後に症状が現れ、数日から1週間かけて治っていきます。こうしたアレルギー反応は、体質によって個人差があるほか、過去に虫さされた頻度によっても異なってきます。

とくに小さな子どもではとくに強い症状が出やすく、見ている方がつらくなるような皮膚炎を起こすこともあるのです。

虫によって異なる皮膚症状

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虫に刺されたときの対処法

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子どもの虫さされには保護者がしっかり気づいてあげよう

小さな子どもが虫に刺されると、強い症状が現れやすいだけでなく、かゆみなどの症状をうまく周囲に伝えられないという問題があります。保護者がまだ気づかないうち、かゆみがガマンできずに刺された部位をかきこわすことも多く、皮膚が弱く傷つきやすい子どもでは化膿するケースも少なくありません。「虫さされくらい大丈夫」と放置すると、かきこわしの痕が残る恐れもあり、早めに症状を抑えることが大切です。

まず、虫さされに気づいたら、患部をこすらず流水で洗い流しましょう。症状が軽ければ市販のかゆみ止め外用剤で対処しますが、これはかゆみを一時的に止める効果はあっても、刺された部位の炎症を抑えることはできません。炎症が続くとかゆみが治まらず、かきこわして炎症を悪化させるという悪循環に陥るため、赤みやかゆみがある場合はドラックストアでステロイド外用剤を購入して用いるとよいでしょう。

もしも症状が悪化して長引く場合は、皮膚科専門医で診ていただくことをおすすめします。

ただ、これらの対処法は、あくまで起こってしまった皮膚症状を抑えるためのものです。あらたなに虫に刺されて辛い思いをしないためには、日常生活で原因となる虫を駆除する、避けるといった対策が必要です。

子どもの虫さされ、日常生活で気をつけること

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虫よけ対策はしっかりと

原因となる虫を駆除する方法として、室内の蚊やノミ、イエダニなどには燻煙殺虫剤が有効です。ほかにも、蚊は水たまりから発生するため、古タイヤ、バケツ、放置された子どもの遊具、植木鉢の受け皿などは片付けておきましょう。

また、屋外で遊ぶ際、肌の露出による虫さされを防止するためにも、薄手で通気性の良い長そで・長ズボンを着用し、携帯用蚊取りや、防虫スプレーといった忌避剤(きひざい)を使用するのも効果的です。ただし、忌避剤の代表であるディートは小児に対する使用上の注意※があるため、年齢によって適切に使用してください。

なお、一般的な虫よけ剤は蚊を対象としたもので、ブユ(ブヨ、ブト)には効果を発揮しません。ブユ(ブヨ、ブト)が生息するような小川や渓流沿い、高原に行く場合は、ブユ(ブヨ、ブト)が嫌うハッカ油を薄めたスプレー※※を持参すると良いでしょう。

子どもにとって外遊びは、成長のためにも大切な時間です。しっかりとした虫さされ対策を行って、思いっきり外遊びをさせてあげてください。

※「顔には使用しない」「生後6ヶ月未満の乳児には使用しない」「2歳未満の幼児では1日1回、2歳以上12歳未満の小児では1日1~3回の使用にとどめる」
※※ハッカ油には、皮膚に刺激となるL-メントールという成分が含まれるため、適切な濃度で使用し、目に入れない注意が必要です。

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