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水遊びや外遊びで注意したい
「子どもの日焼け」

文章:門田 麻里(All About「湿疹・皮膚炎ガイド」)


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暑い夏がやってきました。公園の水遊び場やプール、川、キャンプ場。子どもにとって、夏は屋外の遊びが楽しくてたまらない季節です。つい時間を忘れて熱中しがちですが、紫外線の浴びすぎは健康の敵。正しい紫外線対策を行った上で、思いっきり遊ばせると安心です。今回は、夏の季節の上手な紫外線とのつきあい方と、日焼けのケアについてアドバイスします。

健康を保つためにも紫外線対策に「生活習慣」を

紫外線量

年々増加している紫外線量

日焼けが気になる季節になりました。日焼けは紫外線を浴びることで起こりますが、国内の紫外線量は、観測を始めた1990年以降、ジワジワと増加しているといいます。その主な理由は、天候の変化やエアロゾル(大気汚染物質)の減少にあるのだとか。国内では公害をなくす取り組みが進み、昔に比べ空気がキレイになりましたが、紫外線をさえぎる大気汚染物質が減少したことで、私たちの浴びる紫外線量が増えたというわけです。

紫外線の浴びすぎは、シワやシミなどの皮膚老化を早めるほか、長年の蓄積によって将来、目の病気(白内障など)や皮膚ガンを起こしやすくなります。そのため、ふだんの生活で紫外線対策を行うことは、美容目的だけでなく、健康を保つために必要な生活習慣の1つと捉えるべきでしょう。とくに、皮膚が薄くバリア機能が未熟な子どもは紫外線の影響を受けやすいため、小さいうちから保護者が積極的に紫外線対策に取り組むことが求められます。

子どもの外遊びでの紫外線対策

紫外線量

外遊びの時間に要注意

子どもの日常生活において、とくに紫外線を浴びやすいのは外遊びの時間です。そこで、長時間屋外で過ごす場合は、もっとも紫外線の強い10時から14時の時間帯を避け、屋根の下など日陰を探すといいでしょう。また、芝生は砂場に比べ紫外線の反射が少なく、日陰は、日向に比べ紫外線が50%カットされるため、熱中症を防ぐ上でも役立ちます。

衣類は、七分袖や襟付きなど、身体を覆う部分が多いものが適しています。色味は黒やネイビーなどの濃いものが紫外線を吸収してくれますが、濃い色は熱も吸収することで熱中症や、ハチの攻撃を招く恐れもあります。そのような心配から薄い色の服を選ぶ場合は、織り目のしっかり詰まった綿やポリエステル素材を選ぶと良いでしょう。また、帽子を被せる場合は、つばが7cmあれば紫外線を60%カットする効果が期待できます。

サンスクリーン剤は、「SPF15以上」「PA++~+++」「無香料」「無着色」の表示を目安に選びましょう。日常生活の遊びの程度なら、むやみにSPF値が高いものを使う必要はありません。

紫外線対策のポイント

・時間帯と場所を工夫する
日陰がなければテントやパラソル等を用いると良い。曇っていても、晴れの日の約80%の紫外線を浴びる点に注意。

・衣類で覆う
濃い色で、織り目の詰まった素材が良い。大きいサイズや、古くすり切れた衣類は紫外線を浴びやすいので注意。

・帽子で覆う
キャップよりも、周囲につばのあるハットを選ぶと良い。安定してかぶれるアゴ紐付きのものがオススメ。

・サンスクリーン剤
日常生活における紫外線対策では「SPF15以上」「PA++~+++」を目安に。外遊びの15分前までに塗ってなじませ、2~3時間ごとに重ね塗りする。

>夢中になる水遊び!紫外線対策はどうする?

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子どもの水遊びでの紫外線対策

紫外線量

ラッシュガードを着用して肌の露出を防ぐ

子どもが大好きな夏の水遊び。冷たい水に触れるのは気持ちがいいものですが、水面では紫外線の20%が反射し、50cmの深さでも40%が届いています。そんな中で肌を露出する水遊びは、より紫外線の影響を受けやすい点に注意が必要です。

とくに長時間水遊びをする際は、肌を覆うラッシュガードの着用がオススメです。露出している顔面や手の甲以外、サンスクリーン剤を塗らなくて済むというメリットもあります。そしてサンスクリーン剤は前ページで述べた条件に加え、水遊びの際は「耐水性」「ウォータープルーフ」表示があるものを選ぶといいでしょう。

プール授業時もしっかりとした紫外線対策が必要ですが、学校によっては、サンスクリーン剤の使用を禁止したり、保護者の判断に任せたりしている場合があります。禁止の理由として、サンスクリーン剤によるプールの水質汚濁が指摘されていますが、複数の研究によって水質は変化しないことが明らかとなっています。とにかく夏の季節は、日常生活のさまざまな場面において、ぬかりなく紫外線対策を行うことが大切です。

子どもが日焼けした後のケア

紫外線量

日焼け対策には水分補給も忘れない

紫外線を浴びると、数時間後から肌が赤くなり、6~24時間後にピークを迎えて数日でおさまっていきます。このとき、紫外線を浴びすぎると肌が炎症を起こし、湿疹やヒリヒリ感を生じるほか、ひどい場合には水ぶくれを起こすこともあります。

紫外線により炎症を起こした場合は、濡れタオルや、氷水の入ったビニール袋をタオルにくるんだもので患部をよく冷やして下さい。積極的に水分補給を行い、症状が強い場合は、ステロイド外用剤を用いて早めに炎症を抑えるといいでしょう(「ステロイド外用剤は家庭の常備薬!」)。炎症が落ち着くと皮がポロポロとめくれてきますが、子どもが無理やりはがさないよう注意し、保湿を心がけて下さい。

屋外で思いっきり遊ぶことは体力や運動能力を培い、自然との触れ合いは心身の豊かな発育に役立ちます。ですから、「紫外線はぜったい浴びてはダメ!」ではなく、紫外線を浴びながらも安心して遊べる工夫をし、それをふだんの生活に取り入れることが理想です。

ぜひ、保護者や周囲の人が正しい知識を持ち、紫外線と上手につきあいながら楽しい夏の想い出をつくってあげましょう。

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